アクアビクスとは、水中でのエアロビクス(有酸素運動)です。プールで音楽にあわせて軽くはねたり、水をかいたり、歩いたり、キックをしたりといった基本動作を繰り返します。大量の発汗が促されます。ただ、水の中なので、汗だくになっても不快感はありません。

痩せる効果

スナップアップ投資顧問のエクササイズ統計データによると、アクアビクスの消費カロリーは45分レッスンで数百キロカロリーとされます。効痩せる効果があります。お年寄りや中高年でも、長く続けていると体が引き締まります。ただ、個々の参加者の動きの大きさや意識の高さによって、効果は大きく異なります。

膝などの関節に負担がかからない

プールで肩まで水につかると、浮力で体重は地上にいる時の10分の1になります。腰やひざへの負担が減ります。膝などを痛めている人でもできるというのも、アクアビクスの一番の魅力です。肥満で下半身に負担がかかっている人もアクアビクスなら十分できます。

水泳ではないので、泳がない

水着を着て行います。通常、顔は水の中にはつけません。泳ぎはしないので、水泳が苦手な人でも簡単にできます。

インストラクター

インストラクターは水中ではなく、プールサイト(地上)で指導します。参加者はインストラクターの動きを真似しながら行います。

関節のリハビリとして登場

もともとアメリカの整形外科医らが関節炎患者らのリハビリに取り入れました。その後、心臓血管系機能の向上やトレーニング目的の運動プログラムが開発されて1980年代後半から盛んになりました。

スポーツジムのプールで

日本でも1990年代から急速に普及しました。スポーツジムのプールのレッスンとして採用されています。略称は「アクア」です。


水中でたっぷり発汗(はっかん)

アクアビクスは腰または胸の高さくらいの水位で行う運動です。アップテンポの音楽に合わせ、水しぶきを上げ、とんだり跳ねたり、休むことなく動き続けます。

水中でたっぷり汗をかくほど体が温まり、実にそう快です。解放感も味わって心身ともにリフレッシュできます。

動画

アクアビクスのレッスンの様子。基本動作(動き)などが分かります。初めての人に参考になります。

水中だと、陸上の約2倍の脂肪燃焼効果

アクアビクスをやると、体にかかる水圧で心肺機能が鍛えられます。水の中で有酸素運動を行うことで陸上の約2倍も脂肪燃焼効果が高くなります。生活習慣病の予防にはぴったりのエクササイズです。

心臓病や高血圧などで激しい運動ができない人でもリハビリを兼ねて水中歩行から始め、水中ジョギング、アクアビクスへと進むことができます。

関節障害のある人や生活習慣病の予防を目的とする人たちのために、アクアビクスが健康作りのメニューに取り込まれていることが多いです。

高齢者(シニア)にとっての効果・アドバイス

高齢者(シニア層)でも、水を両手でかいたり、キックしたりする動作をきちんとやれば、筋力が徐々について来るでしょう。

歩くだけでも血液循環が良くなる効果があります。慣れてくればリズムに乗って楽しくなります。

筋力が衰えてくると体が浮きやすくなって思うようにコントロールできず、最初はリズムに合わせて動くのが難しい、と感じるかもしれません。そんな時は無理して音楽やインストラクターの動きに合わさず、マイペースで動きましょう。

しばらく運動不足だったシニア層(高齢者)が激しいアクアビクスをむやみに行うのは注意が必要です。専門家は「しんどいな、と思った時、血圧は200を超えている時もあり、慣れるまで運動の前後に血圧測定などをした方がいい」とアドバイスします。

男女比は、圧倒的に女性が多い

アクアビクスの参加者の男女比は、圧倒的に女性が多いです。ダイエット目的の若い女性のほか、健康作りとして多くの中高年が習慣にしています。

略称は「アクア」

アクアビクスの略称は「アクア」です。スポーツクラブによって「アクアビクス」を呼ばずに、「アクア」と呼んでいます。これは、伊藤園が「アクアビクス」という飲料を販売していることから、遠慮してアクアにしているという説があります。

道具

素手またはミットをつけて行います。ビート板を立てて水中で押すことで負荷を大きくする方法もあります。プログラムの幅は広いです。

アクアウォークやアクアジョグも

そのほか、水中歩行(アクアウォーク)、水中ジョギング(アクアジョグ)、やアクアダンス、水中でフラダンスをするアクアフラなど様々な教室が増えています。

なお、アクアビクスでは、長年水着を使っているとプールの塩素で色落ちしたり伸びたりすることから、カラフルなものを何着もそろえて楽しむ女性が多いです。